いぼ

いぼ(尋常性疣贅)の原因

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)とは、皮膚の免疫力が低下したときに感染を起こす、ヒトパピローマウィルス(ヒト乳頭腫ウィルス)感染時のいぼのことです。良性の皮膚感染症ですが、放っておくと他の場所に感染して数が増える事もあり、家族内で感染を起こす事もあるので、良性とはいえ治療の必要があるものです。

皮膚表面にウィルス感染症を起こす場合は、ほとんどが免疫力低下によるもので、免疫不全症候群、自己免疫性疾患で免疫抑制剤を使用している時などや、糖尿病などの免疫力の低下で皮膚感染を起こしやすいので、自覚のある人はいぼであっても感染すると治癒までに時間がかかるので、防止策を取っているかもしれません。

ともかく家族内感染は予防することが出来るものです。免疫力に関係なく10%の確率で家庭内感染を起こすといわれています。皮膚が乾燥していたり傷がある場合など、皮膚の状態が良くない場合にも感染を起こします。

主に手や足に感染してイボができますが、基本的に皮膚であれば全身のどこにでも感染します。特に皮膚がふやけた時にウィルスを撒き散らしやすいので、バスマットは感染の危険性が高くなります。他にはプールで感染することもあります。

いぼ(尋常性疣贅)の症状

いぼ(尋常性疣贅)の場合、大きさは数ミリから1センチ前後で、皮膚が硬くなり丘疹のような形で、水疱のような形をしていますが皮膚が分厚くなったものです。他のウィルス感染と違い皮膚の極端な変色は起こりませんが、乾燥すると灰色がかった色になります。

痛みやかゆみを感じる事はほとんどないので、足の裏に出来た時はほとんど気付かないので自覚症状のない感染症ということです。感染した場所によっては痛みや違和感があるので気付くことがあります。

一見するとウオノメとの違いがわかりません。イボであれば硬くなった皮膚を削ると血管の拡張が見られるので判明します。削ってもウィルスが残っている限り何度でも増殖したり再発を起こしやすくなっています。

イボが指の側面に出来ると面倒です。接している他の指にもウィルスが感染します。その手で顔を触ると最悪の結果を招きかねません。

いぼ(尋常性疣贅)の治療

いぼは免疫力次第で1~2年経てば自然に治癒することもあるので、気にならなければ治療の必要はないと言われることもありますが、ウィルスを保持しているだけに、皮膚科で取ってもらうのが無難です。

液体窒素で冷凍させて細胞を破壊して取り除くのが一般的で、凍結と融解を繰り返しながら治療する凍結療法がありますが、それで治らない場合はレーザーで焼いたり、場所によっては手術で切り取ることもあります。しかし、人によってはどれを試しても治らないということもあるようです。

ヨクイニンや木酢液に効果がある人もいれば、消しゴムで治った人もいます。ウィルス感染症だけに民間療法は危険性があるだけでなく、逆に感染が広がることがあります。治療法としてはよくわからないのがイボの実態です。